PubMed検索のコツ

文献検索の手引き

PubMed検索のおおまかな流れ

PubMedの画面構成

PubMedのトップページを上の図に示します。
2009年10月末にPubMedのホームページ画面が大きく一新されました。
以前よりもシンプルで検索を容易にする工夫がされています。
最上段にある青色のNCBIヘッダーには、NCBIの「Resources: 情報源」やその「How To:情報源の入手方法説明」のメニュー、および、「My NCBI」へのサイン・インへのリンクがあります。

検索語(キーワード)入力方法

青色のNCBIヘッダーの下には、「Search Bar:検索バー」があり、検索するデータベースを選択するメニュー(通常はPubMedが表示されている)と、その横には、「Limits」機能や「Advanced search:詳細検索モード」とヘルプへのリンクが付いています。
「Search Bar」の下段には検索キーワードの入力欄があり、その横の「Search」ボタンをクリックすると検索開始となります。
ホームページ画面の中央より下のスペースには、「Using PubMed」、「PubMed Tools」、「More Resources」といった比較的よく使う機能のメニューを集めた項目が配置されています。
最近増えつつあるRSSへの対応もされています。RSSとは、RSSリーダーにサイトを登録しておくと、ブックマークをチェックしなくても、更新があったサイトの新着記事だけをチェックすることができる機能です。インターネットブラウザ等のRSSフィードへ登録することにより、その都度PubMedサイトへ接続しなくても登録した検索内容の最新結果入手が可能となります。

基本的な検索を行う場合、入力ボックスに思いつくままの文字列(英数字のみ)を入力し、「Search」ボタンをクリックすることで検索が可能です。
しかし、この検索方法ではかなりの件数の文献が検索され必要な文献を吟味するのに多くの労力が必要となります。検索を行うに当たって、条件を絞って(発行時期、文献のタイプ、言語、対象は人間か動物か、性別、年齢、領域を限定する符号など)検索を行うことが可能です。その場合は、「Search Bar」の「Limits」をクリックして表示される画面から入り、検索効率を上げることが可能となります。
検索キーワードの組み合わせを作成したい場合は「Advanced search」のページで「Search Builder」を利用すると大変便利です。また、検索の履歴を確認する場合に便利なのが「Advanced search」のページの「Search History」です。絞り込んだ条件式に当てはまる文献数を表示することが可能です。

検索の手順とPubMedの基本的機能

まずは、使用するデータベースを選択します。初期設定では、Search欄に「PubMed」が表示されていますので、そのままにします。
検索キーワードは空欄のボックスに入力をします。任意の文字列の入力が可能です。複数の文字列の入力も可能であり、文字列を半角スペースで区切ることで入力が可能です。複数の文字列を入力した場合は、AND検索(すべての文字列を含む)として処理されます。キーワードの最後に「アステリスク:*」をつけると、「その後にどんな文字列が続いても検索をする」という意味になり、前方一致検索も行えます。
一方、検索効率を上げるために、入力が行われても検索の対象とならない文字列があります。PubMedではStop Wordsといわれており、以下のアドレスにてStop Wordsが確認できます。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/bv.fcgi?rid=helppubmed.table.pubmedhelp.T43

また、入力されたキーワードはPubMedで検索の行いやすい文字列に自動的に変換されます(automatic term mappingという)。
検索キーワードを入力後「Search」をクリックすることで検索が実行されます。

検索結果は、上の図のように、サマリーの形式で表示されることになります。
文献のタイトル、著者名、収載雑誌名、年・巻・号・頁、PubMed番号が表示されます。
文献ごとに下端にある「Related articles」をクリックすることで関連文献の表示、「Free articles」をクリックすることで無料公開の全文へのリンクへの表示となります。

右端の段には、「Filter your results」、「Find related data」、「Search details」、「Recent activity」といった機能の表示があります。
著者名もしくは、タイトル左側のアイコンをクリックすることで、クリックした文献の「Abstract:抄録」が表示されます。
検索結果の表示形式を変更したい場合は、「Display Settings」右端の下向き記号をクリックするとプルダウンメニューが表示され、選択により表示形式が変更されます。
表示形式の主なものは以下の通りです。
「Summary」、「Abstract」、「MEDLINE:フィールド名のタグ付き全データ」など。

一度に表示する件数も変更でき、5~200件まで変更ができます。表示件数を多くした場合は、表示時間に時間がかかるようになるため、注意が必要です。表示の順番も最新追加順や発行日順、著者名順や雑誌名順、表題名順などが可能です。
また、検索した文献の保存が可能です。文献のチェックボックスをチェックした文献のみの保存が可能です。保存をする場合は、上段右側の「Send to」表示の右のメニュー符号をクリックするとメニューが表示され、「File」を選択後にさらに必要な保存形式や表示順を選択することで保存されます。

また、その他に「Clipboard:PubMedのサイト内のクリックボードに貼り付けられる」や「Collections:「My NCBI」へと接続して登録を行う」、「E-Mail:指定したE-mailアドレスにメール本文として検索結果を送信する」等の機能があります。
さらに、文献をオンラインにて注文をすることも可能です。先ほどの、「Send to」メニューをクリックし、「Order」を選択すると、「Loansome Doc」という新しいページが表示されます。その画面の「Sign in」から入り、必要な手続き行うことで購入が可能です。

2010年03月19日掲載

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