対象者の取り込み基準は、手関節の伸展が20°以上、中手指節関節が完全屈曲から10°以上可能などである。除外基準は、重度の筋緊張を呈するもの、患側上肢の整形外科手術を受けたものなどである。62人の脳性麻痺片麻痺児(3歳6ヶ月-15歳6ヶ月)のうち、20名を対象者として、HABIT治療群10名(男児7名、女児3名、平均年齢8歳7ヶ月、SD4歳)と対照群10名(男児7名、女児3名、平均年齢6歳10ヶ月、SD2歳4ヶ月)に無作為に割り付けられた。
治療群では、両手使用を要求される年齢相応の運動リスト[1.]に基づき、連続した10日間で計画されていた介入時間(60時間)のうち44時間の両手を使った遊びと機能的活動が行われ、加えて、家庭での練習は介入中は1.4時間、介入後は1ヶ月間1日につき1.7時間行われた。対照群は最初に治療を受けず、参加の後に治療が行われた。
評価項目は、Assisting Hand Assessment(AHA)[2.]、Accelerometry[3.]、Bruininks--Oseretsky Test of Motor Proficiency、Caregiver Functional Use Survey(CFUS)、Jebsen--Taylor Test of Hand Function、Kinematics of a drawer-opening taskである。評価は、同じ評価者が単純盲検法で、介入前、介入後1週間以内、介入後1ヶ月時に行った。