10問の質問項目
関連項目は相関分析により、(A)視覚により引き起こされた出来事の知覚(Q1,Q8)、(B)視覚的仮想身体の生起(Q3,Q7)、(C)OBEに関連した経験(Q2,Q9,Q10)の3つに分類された。同期条件では叩打刺激によりディスプレイ上の自己の位置ではなく、映像を見ている場所で叩打されているように感じた(Q1,Q8,Q10)。背部刺激条件ではHMD上の仮想身体位置と一致したように感じ、一方で胸部刺激条件では別人を映像で見ているように感じた(Q3,Q7)。前庭機能からくる感覚が胸部刺激の同期条件で主にみられた(Q9)。
MBD
背部刺激条件では、非同期条件と胸部刺激条件に比べ、MBD時間は短縮した。刺激条件と同期条件の交互作用に主効果を認め、多重比較検定では背部刺激条件において同期条件と非同期条件で有意な差を認めた。胸部刺激条件では同期条件と非同期条件で有意差はなかった。ベースラインの測定では、目隠し条件では実験前後でMBD時間に有意差はなかったが、HMDあり条件では、実験後MBD時間と実験前MBD時間および目隠し条件の実験後MBD時間に有意差がみられた。