COPD患者に対する呼吸リハの効果は、介入後の時間経過とともに失われていく。そこで、172例の安定したCOPD患者を対象として、居宅訪問と電話連絡を含む介入後の新たなフォローアップ戦略(PRMG群:pulmonary rehabilitation maintenance group)が、通常のケア(UC群:usual care group)と比べて介入効果をどれだけ持続し得るか調査した。8週間の介入後、対象は無作為に2群に割り付けられ、その後の経過を3か月毎に評価された。アウトカムは6分間歩行距離(6MWT: The 6-minute walking test)、COPDアセスメントテスト(CAT:COPD assessment test)、改訂版MRC息切れスケール(mMRC:modified Medical Research Council scale)とした。PRMG群では6MWT、CAT、およびmMRCの介入効果が維持されたが、UC群の介入効果は介入後徐々に減少した。また、PRMG群は急性増悪発生頻度が少なかった。以上のことから、居宅訪問と電話連絡を含む呼吸リハのフォローアップ戦略は、効果継続面で通常のケアよりも優れており、COPDの急性増悪発生率を低下させることにも寄与することが示唆された。