代表運営幹事挨拶

 近年、リハビリテーション栄養の考え方が浸透し、栄養状態もバイタルサインの一つであると考えられるようになってきました。また、栄養および水分の摂取方法としての嚥下は、頸部・体幹機能と密接に関連し、姿勢や呼吸との関連性が高い活動であることもわかってきました。

 対象者に運動を処方する理学療法士は、全身状態を見極めながら十分にリスク管理をして、安全で効果的な運動を処方できるように、栄養についての知識を身につける必要があると考えます。また、嚥下運動障害に対して、頸部・体幹機能と嚥下筋および呼吸筋などとの関連性を考慮したアプローチについて体系立てた理学療法を構築していくことが必要であると考えます。

 2016年になり、今までの日本理学療法士学会の12分科学会と5理学療法部門に新たに加わった5部門の一つとして栄養・嚥下理学療法部門が加わったことは、大変大きな使命が与えられたと感じています。そして、栄養3名、嚥下3名の6名の運営幹事が選出されて、この部門の最初のかじ取りをさせて頂くことになりました。

 栄養・嚥下は、どの対象者にとっても基盤となる部分であり、全理学療法士が、この分野に対応できる知識と技術を身につけていくことが多職種からも期待されています。急性期の全身管理から、回復期の積極的運動療法を保証し、生活期での活動やQOLを保証するまでの幅広い範囲において、個別の問題として捉えるために、どのように評価し、どのように対応していくべきか、その効果検証はどうしたらよいのかといった多くの問題に対して、これから部門を挙げて取り組んでいきたいと考えております。

 すでに1,900名を超える多くの皆様に登録して頂いておりますので、皆様のお力をお借りして、栄養・嚥下についての知識と技術の普及と、エビデンスの構築を図って参りたいと思います。

 どうぞよろしくお願いします。

 

2016年7月

栄養・嚥下理学療法部門

代表運営幹事 吉田 剛