概要

設立の趣旨

呼吸理学療法は、慢性期や急性期の呼吸管理において、呼吸障害の予防と治療のために適応される理学療法の手段である。
日本の呼吸理学療法の歴史は古く、理学療法士養成校ができる以前の1950年代から報告がみられる。当時は肺結核の外科手術後の呼吸管理を目的に「肺理学療法」という名称で実施されていたが、理解のある医師や実施できるセラピストは限られており、付加的な手段にすぎなかった。しかし現代では慢性閉塞性肺疾患を中心に、多くのエビデンスが確立され、呼吸理学療法への関心も高くなっている。さらには内科医に限らず外科医や集中治療医にも呼吸理学療法の必要性と有効性が認識され、その期待度も大きくなってきている。
呼吸は酸素を体内に取り込み、二酸化炭素を体外に排出する活動であり、酸素は生命維持のために必要なエネルギーを生産するために使われる。呼吸機能の重要性はあらゆる疾患や障害に共通しており、呼吸理学療法は非常に幅広い分野を対象としている。日本呼吸理学療法学会の設立は、呼吸理学療法にかかわる臨床と研究、教育活動を推進し、呼吸理学療法を普及・発展させることで、国民の健康の維持・向上に寄与することを目的にしている。

主な領域

  1. 呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患、肺癌、間質性肺炎、気管支喘息、肺結核後遺症など)
  2. 神経筋疾患(筋萎縮性側索硬化症、進行性脊髄性筋萎縮症、多発性硬化症、ギランバレー症候群、筋ジストロフィーなど)
  3. 新生児の呼吸障害
  4. 急性の呼吸障害
  5. 慢性の呼吸障害
  6. 周術期呼吸障害(胸部手術、腹部手術など)
  7. 運動負荷試験
  8. 人工呼吸管理
  9. 酸素療法
  10. 在宅呼吸ケア、など

登録会員数(2016年7月時点)

6,493名