研究デザイン:
他施設、調査者盲検のRCT
対象:
対象者は英国のオックスフォード州とバーク州におけるNHSの7カ所の外来部門理学療法科から集められた508名である。その中から研究理学療法士は、18歳以上で、下肢症状や神経症状の有無に関係なく少なくとも6週間以上腰痛を有し、リウマチ性疾患、婦人科疾患、強直性脊椎炎、腫瘍、感染、脊髄手術既往、前月に身体問題で治療した者などを除くといった選択基準で286名を選んだ。
介入方法:
アドバイス群は1回だけの評価・アドバイスセッションであり、理学療法群は関節モビライゼーションや脊椎マニュピレーション、腹筋強化、各種物理療法などの通常理学療法である。理学療法士によるセッション内容の記録である。
アウトカム評価:
治療効果の判定には、疾患特異的帰結評価と健康関連QOL尺度が用いられた。つまり、メインアウトカム評価として介入12ヶ月後のOswestry disability indexのスコア、セカンダリーアウトカム評価としてOswestry disability index (2/6ヶ月)、Roland and Morris disability questionnaire、SF-36 (2, 6, 12ヶ月)、そして治療恩恵の患者知覚(2, 6, 12ヶ月)が使われた。1997年10月と2001年1月の間において、選択基準に合致した508人の患者のうち286人(56.3%)をランダム化した。その結果、144人はアドバイス群、そして142人は理学療法群に割り当てられた。
統計解析:
共分散分析、ロジスティック回帰分析が使われていた。危険率は5%と設定されていた。