関連のあった報告は3,105件あり、このうち取り込み基準に該当したものは10件であった。総対象者数は1,095名(男性331名,女性764名)であり、平均年齢は62.4 ± 4.3歳(54.7-64歳)であった。535名が外側ウェッジインソールを用いた介入群であり、509名がコントロール群であった。発症からの期間は3.8-8.8年であり、研究間にバラツキが認められた。用いられた外側ウェッジインソールの傾斜角度は5°から7°であった。また、3つの研究では、症例個々に応じたカスタムメイドの外側ウェッジを使用していた。
疼痛については介入3ヶ月後(WOMAC,P=0.99;VAS,P=0.23)、介入6ヶ月後 (WOMAC,P=0.07;VAS,P=0.91)のいずれでも、外側ウェッジインソール群とコントロール群に有意な差を認めなかった。同様にWOMACの身体機能についても、介入3ヶ月後(P=0.16)、介入6ヶ月後(P=0.26)のいずれにも有意な差を認めなかった。鎮痛剤の使用量については有意な差を認めなかったものの(P=0.80)、非ステロイド性抗炎症薬の使用量については外側ウェッジインソール群で有意に低値を示した(P=0.0007)。